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−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 納得の挙式 実現する接客術 結婚式は人生の一大イベント。自分たちのために親族や友人が集まる数少ない機会と考え、演出やもてなし方法に頭を悩ませる新郎新婦は多い。ウエディング事業本部のIスーパーバイザーは「良い挙式を作るには新郎新婦の心のひだに触れなくてはいけない」と話す。本当に望む挙式を実現するには、顧客の本心や抱えている問題に踏み込んで最良の選択肢を探ることが重要だ。まずは新郎新婦の警戒心を取り除き、信頼関係を構築しよう。そのためには「カメレオンになること」(Iさん)が有効だ。新郎新婦の性格は人見知りだったり、友好的だったり様々。相手の特徴をいち早く察知し、それに合わせた柔軟な接客をすることで親近感を生んで心のガードを下げる狙いだ。カメレオン戦法は最初の電話を受けるところから始まる。話し方や声のトーンから相手の性格や状況を予測して来店に備えるためだ。例えば若い人で声が小さい場合は、料金面で不安を感じていることが多い。その場合には最初の来店時に「こんにちは」と大きな声で接客することで、不安感を取り除くことができるという。一方で話し好きな人はあえて敬語を少なくするなどしてフレンドリーな印象を与える。携帯電話のストラップや待ち受け画面にも注目する。その人の本当に好きなもののヒントが隠れているからだ。かつて気難しそうな人が愛犬の写真を待ち受け画面にしていたことがあり、犬の話題を振ることで初対面でも距離が一気に縮まったという。これまでに500組以上の挙式を手掛けてきたIさんだが「本当は人見知りだった」と振り返る。会話の苦手意識を無くすためタクシーでトレーニングを積んだという。乗車する20〜30分の間に乗務員に話しかけて、身の上話を聞き出すのだ。たとえ無口な人でも、車内にある交通安全のお守りやプリントシールなどを切り口にすれば、会話を盛り上げる可能性が高まる。少しでも相手の情報を得ることが初対面で信頼関係を構築する秘訣といえそうだ。次は新郎新婦の本心に迫る。そのためには相手の細かい表情の変化を見逃さないことが重要だ。以前に父親の話をした時に新郎の表情に曇りがあったことがあった。後で新婦に2人の関係を聞いたところ、新郎は家出同然で東京に出てきたため、父親との間に感情的なしこりがあるという。新郎に確認をすると、本当は仲直りをしたいということが分かった。そこでIさんは、結婚式をきっかけに父親との関係を改善する演出を提案した。一般的な披露宴は最後に新郎新婦から両親に花束を渡す演出が多いが、今回は新郎から父親に思いを伝える時間に変えた。本音で話し合いをする演出は仲直りのきっかけになった上、列席者にも感動を与えることができたという。Iさんは「トラブルの間に入ることもウエディングプランナーの仕事」と話す。結婚式は披露宴を含めると2〜3時間程度。限られた時間の中で満足のいく挙式にするには、新郎新婦の2人が本当は何をしたいのか、誰に何を伝えたいのかを明確にすることが不可欠と言える。そのためには話をしたがらない弱い部分や抱える問題を察知することも求められる。顧客が望む挙式の形を引き出すには、頭を整理させることも重要だ。結婚式の準備は一般的に8〜12カ月かかる。打ち合わせも1回3時間、挙式までに5〜6回実施する長期戦だ。式の進行からテーブルクロスなどの装飾まで新郎新婦が決めなくてはいけない項目は20項目以上あり、準備に疲れてしまう人や混乱してしまう人もいるという。H社は1月、挙式までに準備する項目をまとめた冊子を導入した。これを読めば、招待状の作成やウエディングドレスの手配など挙式までにやるべきことを時系列に沿って分かる。決定事項を書き込めるため、次の打ち合わせまでにどこまで決めたか忘れることも防げる。結婚式はかつて、自分たちのお披露目を1番に考える新郎新婦が多く、豪華な装飾や派手な演出が人気だった。現在は親族や友人など列席者をもてなすことを重要視する人が増えており、「自分たちらしい」演出が求められるようになった。Iさんは「新郎新婦を良く知り受け入れてもらうことが大事」と強調する。
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【バックナンバー】 ・8月号 まちづくり・コンパクトシティ@ ・9月号 まちづくり・コンパクトシティA ・10月号 まちづくり・コンパクトシティB ・11月号 まちづくり・コンパクトシティC ・12月号 新規創業・第二創業 ・07.1月号 シニアマーケット ・07.2月号 消費動向 ・07.3月号 新卒者教育・育成 ・07.4月号 新卒者教育・言葉遣い ・07.5月号 コンパクトシティ ・07.6月号 接客スキル ・07.7月号 マーケティングリサーチ ・07.8月号 2007年問題 企業の積極的な対応 ・07.9月号 企業の人財育成 ・07.10月号 社員の能力評価 ・07.11月号 マーケティングリサーチの手法 ・07.12月号 マーケティングリサーチの設計と分析] ・08.01月号 意思決定支援のための マーケティングリサーチ ・08.02月号 経営改善を図るマーケティングリサーチ ・08.03月号 派遣社員の戦力化対策 ・08.04月号 改正パートタイム労働法 ・08.05月号 達人に聞いたプレゼンテーションスキル@ ・08.06月号 達人に聞いたプレゼンテーションスキルA ・08.07月号 達人に聞いたプレゼンテーションスキルB ・08.08月号 社内資格制度の設計と効果的な導入・ 運営について〔第1〜2回〕 ・08.09月号 社内資格制度の設計と効果的な導入・ 運営について〔第3〜4回〕 ・08.10月号 接客で感動を与える 競合店との差別化を 図る〔第1〜2回〕 ・08.11月号 接客で感動を与える 競合店との差別化を 図る〔第3〜4回〕 ・08.12月号 接客で感動を与える 競合店との差別化を 図る〔第5〜6回〕 ・09.1月号 接客で感動を与える 競合店との差別化を 図る〔第7〜8回〕 ・09.2月号 接客で感動を与える 競合店との差別化を 図る〔第9〜10回〕 ・09.3月号 感動職場の作り方 ・09.4月号 感動職場の作り方A ・09.5月号 感動職場の作り方B ・09.6月号 感動職場の作り方C ・09.7月号 コミュニケーションスキル@ ・09.8月号 コミュニケーションスキルA ・09.9月号 5W1Hと報・連・相で笑顔の企業風土を育て 上げる ・09.10月号 現場プロセスイノベーション1 ・09.11月号 現場プロセスイノベーション2 ・09.12月号 人材育成最前線1 ・10.1月号 人材育成最前線2 ・10.2月号 人材育成最前線3 ・10.3月号 人材育成最前線 管理職・専門プロ育成 ・10.4月号 人材育成最前線プロ育成 ・10.5月号 人材育成〜顧客満足(CS)を得ることができる 社員を育てる ・10.6月号 ビジネスキャリア検定を企業内の人材育成に 活用する@ ・10.7月号 ビジネスキャリア検定を企業内の人材育成に 活用するA ・10.8月号『流通業界CS先進事例に学ぶ』 |
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−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− リピーター獲得法 年間2700万人あまりの入場者を集めるJリゾート。入場者数は国内のテーマパーク業界全体の4割を占める。圧倒的な強さの秘密がリピーター確保策。ハード、ソフト両面でテーマパークの質を向上させると同時に、短期的な収益に左右されない顧客満足度の向上がポイントになっているようだ。12月上旬の月曜日。平日にもかかわらず、Jリゾート内の2つのテーマパークは、入場者であふれかえっていた。この季節だけに、いたるところにクリスマスの飾り付けがなされ、サンタクロースや巨大なツリーと一緒に写真を撮影したり、クリスマスの装飾を施した山車のパレードに歓声を上げたりする人々など、思い思いにJリゾートを楽しむ姿がいたるところで見られた。不況を感じさせない盛況ぶりは、リピーター抜きには説明できない。実際にこの日も全国各地からリピーターが来場していた。「メリクリ(メリークリスマス)だからまた来たんだ」(8歳女性)。「家族で来たのは4回目。高速道路を使って自動車で来ました」(35歳男性)。「入場者のほとんどがリピーター、中には年間100回以上来場する人もいる」(Jリゾート運営会社)という。2つのテーマパークを訪れた入場者は、1983年以降、累計で4億7000万人超。入場者数が過去最多の2720万人を記録した2008年度の場合、9割超が2回以上足を運んだことがあるリピーターだった。では、同社はどのようにしてリピーターに飽きさせない新鮮な魅力を提供し続けているのか。第1の秘訣が、アトラクションやパレードなどのハードに積極的な投資を続けていることだ。同社のJリゾート向け設備投資額は毎年400億円前後の水準を維持し続けている。「常にゲストの期待を上回る魅力的なコンテンツを提供する」(Jリゾート運営会社会長)ことなしに、リピーターを確保できないというわけだ。実際、同社のハードへの投資はめまぐるしいほど。09年度に完成したテーマパーク内のアトラクションだけをみても、今年4月に開業したAアトラクションには100億円、10月に開業したBアトラクションには13億円を投じた。今後も、すでに決まっているだけで、11年にオープンを目指すCアトラクションに60億円、12年に完成するDアトラクションに115億円をそれぞれ投じる計画だ。継続的な投資がJリゾートの魅力を高めている。2つ目が従業員の人的なサービスだ。例えば、同社は入場者とのコミュニケーションを重要な“製品”ととらえている。Jリゾート内では、「いらっしゃいませ」というあいさつは使わず、「どちらからいらしたのですか」と声をかけるという。入場者と従業員の意思疎通をはかることが目的だ。「よく『御社はマニュアルがしっかりしていますね』と言われるが、マニュアルだけで入場者の満足度を高めることはできない」(Jリゾート運営会社会長)。ポイントは従業員満足度(ES)を向上させることにある。優れた接客をした従業員を表彰する制度や、テーマパーク内で経営幹部が従業員にカードを配るなどして称賛する仕組みがある。通常営業時間外に、テーマパーク内で非正規雇用の従業員をJリゾート運営会社社員が接客する日をもうけたり、パーク内での水場で職場対抗のカヌー競漕(そう)をしたりするなどし、ES向上に腐心する。ESを向上させれば仕事やJリゾートに対する愛着がわき、顧客満足度(CS)を向上させようと自然に行動するようになるというのだ。「たった1人の従業員の不愉快な言動が入場者の思い出を台無しにする」(Jリゾート運営会社会長)こともあるため、ES向上に注力する。3点目は、常に快適な環境づくりを目指すということだ。同社は年数回、テーマパーク全体で入場を制限する。Jリゾート運営会社会長は「入れるだけ入れれば当然もうかる。しかし、度を超えた混雑を経験した入場者は『2度と来るか』となる」という。短期的な収益を追うよりも、テーマパーク内の環境を重視するというわけだ。取材当日、人気のくまのぬいぐるみを販売するテーマパーク内の店舗Eの店の前には長蛇の列ができていた。順番待ちが必要なアトラクションでもないのに、である。「店内で不快にならないよう、入店制限をしている」(同社)という。Jリゾートを訪れるリピーターの入場頻度は様々。それぞれに常に新鮮な楽しみを提供するため同社は知恵を絞る。業績が今のところ好調を維持していることを考えると、景気低迷を跳ね返す普遍的な経営のヒントがリピーター確保策の中に含まれているのかもしれない。
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