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21世紀に企業成長を躍進する『NMR Win メンバーズ』企業にお届けする      【バックナンバー
NMR Win News!!       2回発行/月   2007.2.1   Vol.13      8月号 まちづくり・コンパクトシティ@
株式会社NMR流通総研 http://www.nmr-inc.jp/                            9月号 まちづくり・コンパクトシティA
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                                                     11月号 まちづくり・コンパクトシティC
  2月に入ると、いよいよ次年度の政策立案などを進める時期にあたります。当社のクライアント      ・12月号 新規創業・第二創業
企業も次年度の施策検討を進められているところが多くなっています。                      ・07.1月号 シニアマーケット
 今月は、マクロ的な視点で消費動向について見ていきたいと思います。現在の市場の動向など
を参考に次年度の政策策定に役立てていただきたいと思います。        
特に商社ニーズの動向について確認していきます。

 このメルマガでは、皆さんの会社に役立つ経営支援情報を定期的に発行している情報誌です。
これを読んで、是非、21世紀に躍進できる会社経営をしていただきたいと願っております。

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全2回シリーズ 『消費動向』

第1回 モノより想い出に満足感


(1)ストック残さぬ無形消費財伸びる
 在庫(ストック)にならないフロー消費が活発だ。購入や利用と同時に消えて無くなり、楽しさや感動、
癒しなどを味わう消費だ。モノから得る効用(満足)が急速にうせ、心で感じる効用を消費者が求めて
いるからだ。心に響く商品やサービスをどれだけ提供でき、消費者をとらえることができるのか。物語
性のある消費行動を促す工夫が求められている。
 「この秋はほとんど買い物はしなかったけどお金は残っていません」。東京都内に住む主婦Aさん(39)
はここ数ヶ月の消費事情をこう語る。毎月、自由に使える小遣いは約55,000円あるが、「買い物をした」
と記憶にあるのは昨年12月上旬のセーター(14,800円)くらいという。
 だが、夫の給料日前になって自分の懐具合を見ると「小遣いは確実に少なくなっている」。つい最近
では、2月上旬に女子テニス界の妖精、シャラポワ選手が出場した東レ・パン・パシフィック・オープンを
2日連続して観戦した(S席、ネットオークションで1万円で購入)。
 1月上旬は2人の子供を実家に預け、自分は都内の高級ホテルに泊まり、痩(そう)身エステなどで
自分の体を磨いた(1泊約43,000円)。またテニス仲間とはテニスクラブ(月の会費約18,000円)での
練習後にランチ(1回、2,000円から2,500円程度)にも出かける。
 確かにセーターを除き買い「物」をしていない。支出項目は飲食、宿泊、理美容、スポーツ観戦などで、
そのすべてが物でないことがわかる。その多くがお金を「費やし」てその瞬間に「消え」てしまうものばかり。
まさに消費だ。
 家計の支出の中で衣料品などのように家庭内在庫(ストック)を避けて、在庫にならないサービス分野
への支出が活発化している。
 総務庁の家計調査によると、消費支出に占めるサービスの割合は2002年に食糧など非耐久財の支出
割合を上回り最大の支出項目となった。2004年ではサービスの割合が上昇し42.3%(前年比0.4ポイント
上昇)となり、非耐久財(41.2%)をさらに引き離した。衣料品のような半耐久財は2003年に初めて10%を
切り(9.8%)、2004年もその傾向は続き9.6%まで低下した。
 具体的には2004年、通信の1ヶ月の支出は11,408円(前年比2.1%増)で、1995年(6,971円)以降、伸び
続けている。一方、被服及び履き物の支出は13,572円で前年比2.8%減。1991年(23,814円)のピーク時に
比べ4割強も減少した。
 家計部門のストック的存在である住居への支出は19,474円で3.8%減。リフォーム関連の設備修繕・維持
が8,061円で8.5%も落ち込んだ。

(2)旅行、イベント、サービス・・・・ 物語性がカギ握る
 モノ離れは内閣府の国民生活に関する世論調査ではもっと鮮明だ。これからの生活で「心の豊かさ」か
「物の豊かさ」のどちらに重きを置くかを聞いたところ、2004年調査では「心の豊かさ」をあげたのは全体の
59.0%で「物の豊かさ」(29.1%)を2倍も引き離す。同調査は1979年に「心の豊かさ」が「物の豊かさ」を
上回って以来、その差が年を追うごとに拡大している。
 今後の生活の力点を置く分野については(複数回答)、レジャー・余暇生活の35.5%がトップで、電気製品
・家具・自動車などの耐久財は7.6%、衣生活は5.2%にとどまっている。
 こうした消費者行動の変化に企業も追いつこうとしている。
 2007年までに首都圏で5つの大型商業施設の開業を目指すM不動産。2月1日に流通関係者を集めた
セレモニーでこれからの消費行動を、「消費スタイルが変わる『モノ』から『ココロ』へ」と位置づけた。
 例えばワイン。ホームパーティーに呼ばれた主婦が、そこでおいしいワインに出合う。ワインについてもっと
知りたいという学習意欲がわき、ソムリエ教室に足を運ぶ。ワインの見分け方やワインにワインに合う料理を
作ろうとする。そして自分の家でもホームパーティーを開こうとし、パーティーで着る服がほしくなる。
 「心が豊かになるような物語性を消費のシーンで作っていく」。「モノ」への支出にこだわらない楽しい食生活
やイベントは自分の記憶や思い出として心に残る。家庭内で物理的な在庫となることはない。物欲には飽和
があるが、心を満たす消費活動の多くがサービス分野や食にまつわるものだ。
 家計調査でも旅行などを含む教養・娯楽は31,262円で3.4%増となり2001年から続いていたマイナス成長に
歯止めがかかった。この分野にはテレビという耐久消費財が含まれるが、見て楽しむための道具であり、
薄型テレビなどが売れるのは心の消費の一部だからといえる。

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本シリーズは、消費動向を対象にしたテーマですが、このメルマガは、様々な業界
の実務事例をもとにした経営情報をご提供していきますので、次回のテーマにもご期待下さい。
また、「こんなテーマをとりあげてほしい。」や「こんなテーマの経営情報がほしい」というリクエスト
などがございましたら下記メール宛にご要望をお寄せ下さい。
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21世紀に企業成長を躍進する『NMR Win メンバーズ』企業にお届けする    
NMR Win News!!       2回発行/月   2007.2.16   Vol.14   
株式会社NMR流通総研 http://www.nmr-inc.jp/                        
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 今月の消費者の消費動向、そしてニーズの変化は、参考になっているでしょうか。今月第二号も
国内消費についての動向を追いかけていきます。やはり、事業展開する際には、このような消費動向を
的確につかみ、明確な方針とターゲットを明確にし、考課的な事業運営が大切です。
 第二号も事業運営にお役立ていただけることを期待しています。

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これを読んで、是非、21世紀に躍進できる会社経営をしていただきたいと願っております。

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全2回シリーズ 『消費動向』

第2回 習い事関連支出 旺盛


(1)オシャレ・交際にも積極的
 消費者の8割が習い事に関心を持ち、若年層とシニア男性で意欲が高いことが日本経済新聞社の
調査でわかった。シニアの間では料理や英会話などを習う動きが強まっているほか、忙しい若い主婦層
でも子供と一緒に習う人が増えている。また、習い事をしている人や意欲を持つ人は消費全般に積極的。
習い事について、関連支出を喚起するマーケティングの視点から見直してみる価値がありそうだ。
 H研究所が調査した。39種類の代表的な習い事を取り上げ、それらについての関心や経験の有無、
今後の習得意向を聞いた。
 関心のある習い事の上位には陶芸やクッキング、英語、ヨガなどが入り、消費者の興味は多方面に
わたる。調査対象にした習い事について、どれか1種類でも「関心がある」と答えた人は85.9%でほとんど
の人が何らかの習い事に関心を持っていることがわかる。
 ただ、1つでも実際に習っている人は24.1%にとどまる。時間に余裕のある60代が高く36%。若年層が
少なく、30代が13.9%と1番少なかった。関心はあっても仕事などで忙しく、実行できないようだ。
 もっとも、「今後(も)やってみたい」と意欲を持つ人は34.9%に増える。男性では20代(31.9%)と30代
(26.2%)の意欲が高く、中層年で20%程度に下がり、60代(37.1%)で再び上がる。女性では20代が56.5%
と最も高い。時間的・経済的に制約が多いとみられる若年層と、自由時間の多いシニアが予備軍のようだ。

(2)若年層とシニアけん引
 シニアに向けた動きは現場でも始まっている。料理ではB協会やTガスでシニア男性向けの教室が増えて
いる。Bでは2006年の受講者が7千人とここ5年ほどで倍増。シニア男性は妻が趣味などで家を空けることが
多く、自分で作る必要性に迫られていることも動機だ。
 英会話ではG社やB社が50代以上向け教室を設けており、倍々で受講者が増えている。主に海外旅行など
に備えて英語力を上げることが狙いだ。
 若年層でも子供のいる親は、子供をだしに自分も習う動きが出ている。西武百貨店のI社やT社などではバレイ
やダンスなど子供と親がともに楽しめる講座を拡充。西武ではこの5年間で講座数を3.5倍の39講座に増やした。
R社の編集長は「うちの昔からの読者も母親になった人が多く、親子市場は狙い目」という。
 習い事の関連支出について尋ねたところ、最も多いのが「衣服」で38.9%。以下、「習い事の終了後の交際費」
(35.2%)、「美容院などのヘアケア」(22.2%)「習い事とは別の日の交際費」(18.5%)などが上位に並ぶ。身だし
なみと付き合いが習い事関連消費としては最もウエートが大きい。受講生にとっては習い事の内容だけでなく、
「集う場があることが大事」なことがわかる。
 金額では、「習い事のクラスの仲間と行く旅行」が最も多く、月額換算で1人10,600円。次いで「衣服」が同8,700円、
「靴」7,000円、「美容院などヘアケア」6,400円、「かばんなどの雑貨」6,300円などと身だしなみ関係が目立つ。
また交際費は「習い事の終了後」が4,100円、「習い事とは別の日」が4,600円。
 習い事をしている人、今後やってみたいと思っている人は消費態度そのものが積極的だ。
 習い事をしている人の場合、「品質が良ければ価格は気にしない」は69.1%で、習い事をしていない人(59.3%)
よりずっと多い。「オシャレに関心がありファッションにお金をかける方だ」も35.8%(していない人24.5%)、「年に
1回以上は遊びで海外旅行に行く」は28.4%(同15.9%)などと消費行動は前向きだ。習い事に意欲を持っている
人も同様だ。
 J社がカジノ入門など旅行に関連した講座を充実した「Jカルチャーサロン」を2006年度から本格展開したり、
T社などホームセンターがクラフト系のカルチャー教室を展開するなど異業種からの参入も目立つ。団塊世代の
退職などにより、習い事をする人のすそ野が広がれば、消費に積極的な彼らが周辺消費に好影響を与えることに
なるだろう。
 

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