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−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 自分ごととして取り組もう 東京第2ディストリクトでも、プログラムが進むにつれ意見や笑いが増え、場全体が活性化してきた。この雰囲気が急に変わったのが午後3時ごろ、今後ディストリクトとして取り組む具体的なテーマを設定する段階になった時だ。参加者全員が輪になって座るなか、提案のあるメンバーが輪の中央に進んでテーマを書き出す。改革の意欲を自ら宣言するわけだが、大掛かりなステージに参加者は気押され、雰囲気は急に冷え込んだ。そのなかであるメンバーの声が飛んだ。「Sさんが頑張っているんだから盛り上げなくちゃ」。「Sさん」とはファシリテーターを努めるS氏のことだ。管理業務グループでSVや店舗開発担当者のサポートに長年当たってきたS氏は、今年らしさリーダーに指名され、らしさDAYの進行を努めることになった。普段の仕事は縁の下の力持ち的な役回りで、「前に出るのが苦手な性格」と自覚するS氏にとってはかなりのプレッシャーだ。一部の社員の協力を仰いでらしさDAYのリハーサルを行い、進行手順や時間配分、せりふの一つひとつを段取りした。残業して準備に取り組む姿を多くの社員が見ていた。声掛けを皮切りに、次々と提案者が進み出た。その1人がN氏と同じ新宿営業所の新入社員だった。「FC店長への言葉遣いを改善することを提案します」。その言葉にN氏ははっとした。数ヵ月前に、営業所のメンバーで飲みに行った際に出た話題だったからだ。「FCと親しく付き合うために、店長と友達同士みたいに話すSVが多いけれど、本当にそれでいいんだろうか」「たとえ20代の店長でも、取引先として敬意ある態度で接するべきでは」。問題意識を新人が受け止め、自分なりに考えてくれていたことがうれしかった。提案が出そろうと、参加メンバーはそれぞれ自分の討議したいテーマを選んで、話し合いに参加する。「言葉遣い」のチームにはN氏も含め、新宿営業所のSVが半数以上参加した。議論は言葉遣いからFC店長とのコミュニケーション全般へと広がり、「店長に一目置いてもらう存在になるには、耳の痛いことも率直に言える関係を作らないと」などと熱心に意見をぶつけ合った。討議の内容を各チームが発表し、投票によって第2ディストリクトとして今後取り組むべき優先テーマを3つ絞り込み、らしさDAYは終了した。N氏らの「言葉遣い」は3つの優先テーマには入らなかった。「絶対に重要なことだから、ディストリクト全体のテーマにしたかった」と口惜しがるN氏だが、「あのチームのメンバーはその思いを共有してくれた」と感じ、チームへの適合感は増した。らしさDAYの終了後9月に行った「続・らしさDAY」では、再びディストリクトの全員が集まり、3つのテーマごとに分科会を設け、具体的な施策を話し合った。「これまであまり関心を持っていなかった社員が、自分ごととしてとらえてくれるようになったのを感じる」とS氏は話す。9月から池袋営業所に異動したN氏も、「らしさDAYで仲間との連帯感を改めて確認できた。新しい職場でもこうした関係を築きたい」と意気込む。ほかのディストリクトでも、らしさDAYを弾みに新たな施策が進み始めた。東京第1ディストリクトでは、2008年下期中に「らしさ店舗」を立ち上げる予定だ。従来かららしさ活動への積極性では全国でも目立った存在だった同ディストリクトだが、「らしさを徹底すれば業績も上がることをデータで証明できれば、店舗の意欲も格段に高まるはず」と第1ディストリクトのらしさリーダーを務めるSVのH氏は話す。店長やスタッフが「あなたの家族になりたい」というメッセージを咀嚼し、顧客に喜ばれるサービスを常に生み出していくのが「らしさ店舗」の未来像だ。そのための意識改革に、時間をかけて取り組んでいく予定だ。らしさDAYを企画したI氏は「コンビニの日常業務では、目先の施策を実行することに追われ、『何のために』という本質を意識しなくなりがちだ」と話す。「その本質を社員一人ひとりが感じ、気づき、動けるようになるために、これからも様々な場を生み出していく。」
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